- 朝起きると髪がバサバサで、鏡を見るたびに更年期による薄毛が気になる
- 枕に抜け毛が目立ち、このまま薄毛が進んでしまうのではないかと不安
- 以前より髪が細くなり、チリチリした質感に悩んでいる
更年期になると、ホルモンバランスの変化により髪質の変化や薄毛が進行しやすいため注意が必要です。この記事では更年期世代の方が寝るときに髪を傷める原因と、効果的な対策方法を詳しく解説します。記事を読めば、自分の髪質や長さに合った正しいケア方法がわかり、朝起きたときの髪のダメージを最小限に抑えられます。
寝るときの髪の毛のケアで最も重要なのは、摩擦を減らし保湿することです。ナイトキャップやシルク枕カバーの使用や、就寝前の適切なブラッシングが大切です。寝るときに適切なダメージ対策を行って、大切な髪の毛を守りましょう。
寝るときに髪の毛が傷む原因

寝るときに髪の毛が傷む原因は、以下のとおりです。
- 髪の毛が濡れたまま寝ている
- 寝具と髪の毛の間で摩擦が生じている
- 髪の毛が絡まっている
髪の毛が濡れたまま寝ている
濡れた髪は乾いた髪と比べて約10倍ダメージを受けやすく、寝返りなどのささいな摩擦でも髪が傷みます。濡れた髪はキューティクルが開いており、枕との摩擦によってダメージを受けやすくなります。更年期世代は髪の回復力が低下しているため、ダメージはより深刻です。
濡れた髪で寝ると、枕に細菌やカビが繁殖したり髪が絡まりやすくなったりします。寝返りの際に髪が引っ張られ、抜け毛の増加にもつながります。
» 女性の抜け毛はなぜ起こる?効果的な対策方法を解説
寝具と髪の毛の間で摩擦が生じている

寝ている間の髪のダメージで多いトラブルが寝具との摩擦です。寝返りを打つたびに髪の毛が枕や寝具と擦れ合い、キューティクルが傷ついてしまいます。更年期世代の方は、加齢とホルモンバランスの変化により髪が細く弱くなっているため、摩擦によるダメージを受けやすいです。
摩擦による髪へのダメージは以下の状況で悪化します。
- 綿素材の枕カバー
- 寝返りが多い
- 髪の乾燥
- 長い髪
- もともと細い髪
摩擦によるダメージが蓄積すると髪の弾力やツヤが失われ、パサついた印象になります。
髪の毛が絡まっている
髪が細く弱くなっている更年期世代の方は、寝ている間に髪の毛が絡まりやすいです。絡まった髪同士は互いに引っ張り合うことでキューティクルを損傷させます。髪の毛が絡まることで切れ毛や枝毛、抜け毛が増えたり、全体的な髪質が悪くなったりします。
ロングヘアやパーマをかけている方は、さらに髪の絡まりが起こりやすいです。絡まった髪を無理にほどくと、さらに髪の毛を傷める恐れがあるので注意してください。枕との摩擦は髪の絡まりを促進するため、就寝環境にも気を配りましょう。
寝るときの髪の毛のダメージ対策

寝るときの髪の毛のダメージ対策は以下のとおりです。
- 髪の毛をしっかり乾かす
- ブラッシングで絡まりを解消する
- 洗い流さないトリートメントで保護する
- ナイトキャップを使用する
- 枕カバーをシルク素材に変える
- 髪の毛をゆるく結ぶ
髪の毛をしっかり乾かす
寝る前に髪が濡れたままだと頭皮環境が悪化し、抜け毛や薄毛の原因になります。濡れた髪は摩擦に弱く、寝ている間に枕との摩擦で傷みやすくなります。更年期の髪の毛は乾燥しやすく敏感になっているため、適切にドライヤーを使うことが重要です。正しいドライヤーの使い方は以下のとおりです。
- 髪の毛をタオルで優しく押さえる
- ドライヤーを頭皮から10〜15cm離す
- 根元から順に乾かす
- 温風と冷風を交互に使う
- 後頭部や襟足も確認する
髪が約9割ほど乾いたら自然乾燥に切り替えると、熱によるダメージを抑えられます。寝る3時間前までに髪を乾かす習慣をつけると、就寝時に完全に乾いた状態で眠れます。
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ブラッシングで絡まりを解消する

更年期を迎えると髪が細く脆くなりやすいので、適切なブラッシングで絡まりを防ぎましょう。ブラッシングするときは毛先から始めて、少しずつ根元に向かって絡まりをほぐします。力を入れすぎると頭皮や髪の毛を傷めるため、優しく丁寧にブラッシングを行います。更年期の髪の毛には、以下のブラシがおすすめです。
- 猪毛ブラシ
- ナイロン混合の柔らかめのブラシ
- 天然素材や木製のブラシ
ブラッシングは、必ず髪の毛を完全に乾かしてから行いましょう。寝る直前に100回程度のブラッシングを行うと頭皮の血行も促進され、翌朝の髪のまとまりも良くなります。
» 健康な髪を手に入れる!正しいブラッシングを理解しよう
洗い流さないトリートメントで保護する
寝る前に洗い流さないトリートメントを使うことで、寝ている間の摩擦から髪を守りダメージを防げます。洗い流さないトリートメントは髪が乾いた状態で少量を手のひらで温め、毛先を中心に塗布しましょう。傷みやすい毛先にしっかりと馴染ませることがポイントです。
更年期の髪の毛にはセラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などの成分が含まれたトリートメントがおすすめです。有効成分が含まれるトリートメントは髪に水分を閉じ込め、乾燥から守ってくれます。更年期の方は、ミルクやクリームタイプのトリートメントをおすすめします。
ナイトキャップを使用する
シルクやサテン素材のナイトキャップは、髪と寝具の摩擦を最小限に抑え、髪の水分を逃がしません。ナイトキャップを使用することで、朝起きた時の髪のまとまりが良くなり、スタイリングにかける時間も短縮できます。頭皮から出る油分が枕に移るのも防げるため、頭皮環境も清潔に保てます。
ナイトキャップの保護効果を高めるには、洗い流さないトリートメントを髪につけることです。清潔に使用するために、ナイトキャップは週に2〜3回は洗濯しましょう。
枕カバーをシルク素材に変える

寝るときの枕カバーをシルク素材に変えるだけで、髪の毛のダメージを大幅に減らせます。シルクは髪との摩擦が少ない素材なので、寝返りを打っても髪が引っ張られにくく、もつれや切れ毛を防いでくれます。「マルベリーシルク」と呼ばれる高品質なシルク素材は、洗濯もしやすく日常使いに最適です。
高品質な枕カバーを継続的に使うことで、髪の状態が徐々に改善されるのを実感できます。
髪の毛をゆるく結ぶ
髪の毛をゆるく結ぶことは、更年期の髪のダメージを防ぐ効果的な方法です。寝るときに髪を強く引っ張って結ぶと頭皮や髪に過剰なテンションがかかり、ダメージの原因になります。髪の毛をゆるく結ぶ際のポイントは以下のとおりです。
- 低い位置で結ぶ
- サテン素材のヘアゴムを使う
- 強く引っ張らない
- 緩やかに編み込む
寝るときに髪を結ぶときは、髪の毛を完全に乾かしてから結ぶことも重要です。髪が濡れたまま結ぶと、乾いた後に形がついて髪が傷む原因になります。寝返りを打っても髪が引っ張られにくいよう、サイドに緩く一つ結びするのも効果的な方法です。ゆるく結んだ髪にナイトキャップをかぶせると、さらに保護効果が高まります。
【ヘアスタイル別】寝るときの髪の毛のダメージ対策

寝るときの髪の毛のダメージ対策を以下のヘアスタイル別に解説します。
- ショート
- ミディアム
- ロング
ショート
ショートヘアは枕との接触面積が広く、寝ている間に髪が傷みやすい傾向があります。更年期世代でショートヘアの方は、寝るときにシルクやサテンの枕カバーを使用しましょう。寝る前のブラッシングやヘアオイル・トリートメントの活用もおすすめです。
更年期は頭皮の乾燥も起こりやすいため、寝る前の頭皮マッサージを行います。2〜3日に一度は集中ケアとしてヘアパックトリートメントを取り入れると、更年期特有の髪質変化にも対応できます。
» 頭皮マッサージの効果は5つ!効果的なやり方や注意点も解説
ミディアム

ミディアムヘアの夜のケア方法として効果的なのは、寝る前に髪を緩めの一つ結びやお団子にすることです。低い位置で緩く結ぶことで、髪同士の摩擦や枕との摩擦を大幅に軽減できます。髪を結ぶときは、シルク素材のヘアゴムがおすすめです。通常のゴムよりも摩擦によるダメージを軽減できます。
枕との接触が多いミディアムヘアには、シルクやサテンの枕カバーやナイトキャップの使用を推奨します。
ロング
就寝時のロングヘアの保護方法は、以下のとおりです。
- 低い位置でゆるく編み込む
- シルクのナイトキャップを使う
- 毛先にヘアオイルをつける
就寝時は髪への負担が少ないゆるめのまとめ方を選んでください。枝毛や切れ毛が発生しやすいロングヘアには、毛先まで保湿できるトリートメントが欠かせません。寝る前に洗い流さないトリートメントを毛先中心に塗布しておくと、寝ている間の摩擦から髪を守れます。
» 朝夜で違う!ヘアオイルの役割と使い方を解説
【種類別】寝るときの髪の毛を保護するアイテムの選び方

寝るときの髪の毛を保護するアイテムの選び方を以下の種類別に解説します。
- シャンプー・コンディショナー
- 洗い流さないトリートメント
- ドライヤー
シャンプー・コンディショナー
更年期世代の髪の毛には、弱酸性のアミノ酸系シャンプーが最適です。アミノ酸系シャンプーは頭皮に優しく、ホルモンバランスの変化による敏感な頭皮を刺激しません。頭皮環境を整えるには、スカルプケア成分配合のシャンプーが効果的です。
コンディショナーはセラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸を含むものを選びましょう。乾燥から髪を守るには、天然オイル配合のシャンプーやコンディショナーがおすすめです。アルガンオイルやホホバオイルが配合されたものを選びましょう。
» シャンプーの正しいやり方を髪質別に解説!
洗い流さないトリートメント

洗い流さないトリートメントは、更年期世代の髪のダメージケアに欠かせないアイテムです。髪に残ることで保護膜を形成し、就寝中の摩擦や絡まりを防ぎます。セラミドやケラチン、アルガンオイル配合の製品は乾燥した髪に潤いを与え、ハリとコシを取り戻す助けになります。
更年期の髪質には、コラーゲンやヒアルロン酸配合の製品もおすすめです。コラーゲンやヒアルロン酸を配合したトリートメントは年齢とともに減少する髪の潤い成分を補い、ハリのある髪へと導きます。シリコンフリーの製品は髪への負担が少なく、熱保護効果のあるものを選べばドライヤーの熱からも髪を守れます。
» 髪質別!正しいトリートメントの使い方を解説
ドライヤー
更年期の薄毛や細毛に悩む方には、適切なドライヤーの選択が重要です。適切なドライヤーを選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。
- 800W以下の弱めの風量設定
- イオン機能
- スカルプモード搭載
- 温度調節機能
- 毛髪保護成分配合
ドライヤーの使い方も重要です。ドライヤーを髪から10〜15cm離して使用し、根元から乾かすことで頭皮の蒸れを防止できます。温風と冷風を交互に使うと髪の表面が整い、キューティクルが引き締まります。髪へのダメージをさらに軽減するには拡散型ディフューザー付きのドライヤーがおすすめです。
» 更年期世代必見!ドライヤーでの正しい髪の乾かし方
寝るときの髪の毛に関するよくある質問

寝るときの髪の毛に関するよくある質問は、以下のとおりです。
- ナイトキャップは毎日使うべき?
- ナイトキャップがずれてしまうときの対処法は?
- 髪の毛を素早く乾かす方法は?
- サテン素材の枕カバーでも効果はある?
ナイトキャップは毎日使うべき?
ナイトキャップは毎日使用することをおすすめします。髪の毛の摩擦ダメージを防ぐ効果を最大限に得るには、継続して使うことが重要だからです。寝るときにナイトキャップを使用することで実感できる効果は、以下のとおりです。
- 髪のツヤや手触り
- 摩擦による断裂防止
- 寝ぐせの軽減
- 髪の絡まり防止
ナイトキャップは週に1〜2回洗濯し、清潔に保ちましょう。素材によってお手入れ方法は異なる点には注意してください。シルク素材のナイトキャップは手洗いが基本です。頭皮が蒸れやすい方は、通気性の良いメッシュタイプを選ぶと快適に使えます。
ナイトキャップがずれてしまうときの対処法は?
ナイトキャップがずれてしまう原因は、サイズが合っていない可能性があります。頭のサイズに合った調整可能なタイプのナイトキャップに変更しましょう。紐付きのものは、頭の形に合わせて調整できるので便利です。
ナイトキャップがずれないようにするには装着方法も重要です。髪をナイトキャップに入れる前に、しっかりブラッシングして絡みを取りましょう。髪量が多い場合は、2つに分けてからナイトキャップを被ります。就寝前に髪を緩めのお団子やローポニーテールにまとめておく方法も効果的です。
ヘアバンド付きのナイトキャップや滑り止め加工タイプ、フィット感のあるデザインもおすすめです。
髪の毛を素早く乾かす方法は?

髪の毛を素早く乾かすには最初にタオルドライをしっかり行うことが大切です。髪の水分をタオルで80%程度取り除いてからドライヤーを使うと、乾燥時間が大幅に短縮できます。マイクロファイバータオルは吸水性が高いので、通常のタオルより早く乾かせます。ドライヤーを使うときのポイントは以下のとおりです。
- 髪を小分けにする
- 根元から毛先へ乾かす
- 20cm程度離す
- ブラシを使用する
- 冷温風を使い分ける
風量の大きいドライヤーやイオンドライヤーを使用すると、乾燥時間が短縮できます。
» 髪へのダメージを減らす!正しいタオルドライのやり方を解説
サテン素材の枕カバーでも効果はある?
サテン素材の枕カバーはシルク素材ほどではありませんが、髪の毛を保護する効果があります。一般的な綿製の枕カバーと比較すると髪の毛との摩擦が少なく、寝ている間の髪のダメージを軽減できます。更年期で細く弱った髪の毛にとって、理想的なのはシルク素材です。
しかし、コストパフォーマンスを考えるとサテン素材は良い妥協点になります。サテンはポリエステルなどの化学繊維で作られたシルクに似た織り方の生地で、シルクの特徴を一部備えています。
まとめ

更年期世代の髪の毛の悩みは、寝るときのケアが重要です。髪の傷みの主な原因は濡れた状態での就寝や寝具との摩擦、髪の絡まりです。健康な髪を保つためには、寝る前にしっかりと乾かしましょう。ブラッシングで絡まりを解消し、洗い流さないトリートメントを使用することも大切です。
シルク製のナイトキャップや枕カバーの使用も効果があります。髪の長さによってケア方法を調整することも重要です。長い髪はゆるく結んで摩擦を減らしましょう。
適切なヘアケア製品の選択も重要です。シャンプーやコンディショナー、洗い流さないトリートメントは髪質に合ったものを選びましょう。髪に優しいドライヤーの使用もおすすめです。寝るときは適切なケアを行って、大切な髪の毛を守りましょう。
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