更年期を迎えると、薄毛や細毛、抜け毛の増加に悩む人が多くなります。正しいドライヤーでの乾かし方を知れば、悩みの軽減が可能です。この記事では、更年期世代の髪の悩みに特化したドライヤーの正しい乾かし方を解説します。記事を読めば、髪質や長さ、悩みに合わせた適切なドライヤーの使い方がわかります。
ドライヤーを使用する際は、タオルドライで余分な水分を取り除いてから、根元から乾かすことがポイントです。ドライヤーを正しく使用して、髪のダメージを最小限に抑えながら美しい髪を保ちましょう。
ドライヤーの正しい乾かし方

ドライヤーでの正しい乾かし方は以下のとおりです。
- タオルドライで余分な水分を取り除く
- 温風で根元から髪全体を乾かす
- 弱温風で毛先を乾かす
- 冷風で仕上げる
1.タオルドライで余分な水分を取り除く
適切なタオルドライで余分な水分を取り除くと、ドライヤーの使用時間を短縮でき、髪へのダメージを減らせます。タオルドライには、マイクロファイバータオルを使うと効果的です。マイクロファイバータオルは吸水性が高く、髪全体を優しく包み込みます。更年期に入ると髪が細く弱くなっているので、タオルの選び方が大切です。
タオルドライは頭皮から毛先に向かって行い、強くこすらないのがポイントです。髪を絞らず2〜3回行いましょう。濡れた状態の髪は最も傷みやすいため、丁寧な扱いが必要です。更年期の細くなった髪は摩擦に弱いので注意してください。髪が長い場合は、部分ごとに分けてタオルドライすると効率的です。
タオルが濡れてきたら、乾いたものに交換すると効果的に水分を吸収できます。特に頭頂部の根元を丁寧に水分を取り除くと、ドライヤーでの乾燥時間が短縮されます。タオルドライ後は指で髪を少し整えて、空気が通りやすくしましょう。
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2.温風で根元から髪全体を乾かす

温風で根元をしっかり乾かすと頭皮の蒸れを防ぎ、雑菌の繁殖を抑えられます。ドライヤーを使う際のポイントは以下のとおりです。
- 頭皮から3〜5cm離す
- 髪を持ち上げながら根元に風を当てる
- 頭を前に倒して後頭部から乾かす
- ドライヤーを常に動かす
- 分け目の根元を丁寧にする
乾かす順序は根元から始めて、70〜80%ほど乾いたら次第に毛先へと移行してください。一か所に温風を集中させず、全体を均一に乾かすのがポイントです。
3.弱温風で毛先を乾かす
毛先は髪の中で最も古い部分で、特に傷みやすい場所です。弱い温風で丁寧に乾かすことで、更年期で弱くなった髪を守れます。強い温風や近距離から乾かすと、毛先のパサつきや傷みを促進するので注意が必要です。毛先に少量の保湿系ヘアオイルやミルクをつけてから乾かすと、効果的に保護できます。
ドライヤーで乾かす際はブラシで強く引っ張りすぎず、自然な状態を保つようにしてください。毛先の水分が80%程度乾いた状態にしましょう。
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4.冷風で仕上げる
冷風は髪の表面のキューティクルを引き締め、艶やハリを与える効果があります。温風で乾かした後、10〜15秒程度の冷風を髪全体に当てることで、以下の効果が期待できます。
- キューティクルが閉じる
- スタイリングが持続する
- 艶が向上する
- 静電気を抑制できる
- 頭皮の血行促進になる
冷風は髪全体にまんべんなく当て、最後に根元から毛先に向かって流すように当てることが大切です。多くのドライヤーには「クールショット」ボタンがあり、押すだけで簡単に冷風に切り替わるので活用しましょう。
【悩み別】ドライヤーの正しい乾かし方

ドライヤーでの正しい乾かし方は、髪の悩みによって違います。以下を参考にしてください。
- ボリュームを出したいとき
- ボリュームを抑えたいとき
- くせ毛やうねりを抑えたいとき
ボリュームを出したいとき
正しくドライヤーで乾かすと、髪に自然なふんわり感を出せます。髪にボリュームを出すには、ドライヤーでの乾かし方のテクニックが必要です。頭を下に向けて乾かすことで、根元が自然と持ち上がり、ボリュームが出やすくなります。根元に向かって風を当てるのがポイントです。
具体的なボリュームアップの方法には、以下の技があります。
- ブラシを使って反対方向に引っ張る
- ボリュームアップスプレーやムースを活用する
- ロールブラシで根元を持ち上げる
- 分け目を変えながら乾かす
仕上げの段階でも工夫が必要です。髪が乾いた後に頭を逆さまにして軽くブラッシングすると、根元に立ち上がりが生まれます。ドライシャンプーを根元に軽くふりかけるのも効果的です。頭の上部の髪は、小分けにして持ち上げながら乾かすと自然なボリュームが出ます。
テーリングコームで根元を軽く持ち上げれば、仕上がりが長持ちします。
ボリュームを抑えたいとき

髪のボリュームを抑えたいときは、ドライヤーの風を上から下に当てながら、根元を頭皮に沿わせて乾かしましょう。梳き櫛を使い上から下に風を当てると効果的です。仕上げに冷風を当てることで、髪をしっかり落ち着かせられます。
冷風は髪のキューティクルを引き締める効果があるため、ふんわり広がりがちな髪を落ち着かせます。乾かした後のスタイリングも重要です。ヘアオイルやクリームを使うと髪に適度な重みが出て、ボリュームを抑えられるため、毛先につけると効果的です。髪が広がる場合は、乾いた後にヘアアイロンで髪を伸ばしましょう。
トップの髪は分け目に沿って乾かし、平らにするよう意識してください。仕上げにスタイリング剤で髪を抑えると、ボリュームをコントロールできます。
くせ毛やうねりを抑えたいとき
くせ毛やうねりを抑えるには、髪の水分量を適切に保ちつつ、ドライヤーで髪を軽く引っ張りながら乾かすことがポイントです。髪を乾かし始める前に、洗い流さないトリートメントやくせ毛用ミルクを髪全体に塗布しましょう。髪の表面をコーティングして湿気からの影響を防げます。ドライヤーはブローブラシを使い、頭頂部から毛先へ一方向に行いましょう。
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半乾きの状態になったら、大きめのロールブラシを使用して髪を巻きながら乾かしましょう。髪を適度に引っ張ることで、くせやうねりが伸びていきます。仕上げとして温風と冷風を交互に使うのも効果的です。温風で形を整えた後、冷風で固定すると髪の形状記憶を促します。
完全に乾いた後に必要に応じてヘアアイロンを使って形を整えると、よりストレートな仕上がりになります。
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【髪質別】ドライヤーの正しい乾かし方

ドライヤーでの正しい乾かし方について、以下の髪質別に解説します。
- 柔らかい髪
- 硬い髪
柔らかい髪
柔らかい髪質の人がドライヤーを使う際は、低温設定が基本です。熱によるダメージを受けやすいため、高温の風を当てると髪が傷みやすくなります。毛先から乾かし始め、徐々に根元に向かって乾かすと、髪への負担が少なくなります。ポイントは以下のとおりです。
- ブラシは使わず指通しでする
- 髪から15〜20cm離す
- 保湿剤を使用する
- イオンドライヤーを活用する
- 頭皮付近は低温にする
仕上げに冷風を当てると、髪のキューティクルが引き締まり、まとまりのある仕上がりになります。髪全体に均等に風を当て、乾きムラができないようにしましょう。
硬い髪
硬い髪は水分を含みにくく乾きにくい特性があります。年齢を重ねると髪が硬くなり、コシやハリは出るものの、パサつきやすくなります。洗髪後のタオルドライを優しく行うことが大切です。強くこすると髪が傷みやすくなるので、包み込むように水分を取り除きましょう。
乾かす前に、洗い流さないトリートメントやヘアオイルを髪全体になじませると、髪に柔軟性が出ます。ドライヤーを使う際は、根元から毛先に向かって風を当てることでキューティクルを整えられます。硬い髪は毛穴の詰まりによる頭皮トラブルも起きやすいため、根元は丁寧に乾かしましょう。
【長さ別】ドライヤーの正しい乾かし方

髪の長さ別の正しいドライヤーでの乾かし方は以下を参考にしてください。
- ショート
- ボブ・ミディアム
- ロング
ショート
ショートヘアの乾かし方の基本は以下のとおりです。
- 根元から乾かす
- 頭頂部と後頭部を重点的にケアする
- 髪の毛を持ち上げながら乾燥させる
- 薄毛部分は指で持ち上げる
- サイドは内側に向けて乾かす
前髪は、根元から毛先に向かって下向きに乾かすと自然なセットができます。仕上げには少量のスタイリング剤を使い、指で髪の形を整えながら乾かすと、スタイルが長持ちします。
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ボブ・ミディアム

ボブ・ミディアムを美しく乾かすコツは、髪を部分ごとに分けて順番に乾かすことです。前髪から始め、サイド、トップ、バックの順番で行いましょう。根元は立ち上げ、毛先は巻き込んでください。更年期の細毛や薄毛の人は、大きめのブラシよりも小〜中サイズのブラシを使うと髪にボリューム感を出せます。
スタイリング剤は乾かす前に適量をつけると、セットがしやすくなります。仕上げに全体に冷風を当てれば、艶が出て髪が落ち着き、スタイルも長持ちするのでおすすめです。
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ロング
ロングヘアを乾かす際の基本は、下から上へ、根元から毛先に向けて乾かすことです。長い髪は重さがあるため、頭皮から少し持ち上げるようにしながら乾かすとボリュームが出やすくなります。
ロングヘアは毛先までドライヤーでの熱が届きにくく、乾きムラができるので注意が必要です。毛先は弱温風で優しく乾かすことで、ダメージを防ぎましょう。乾かす時間が長くなるため、熱ダメージから髪を守るヒートプロテクターの使用は必須です。
寝る前には完全に乾かしておかないと、就寝中の摩擦でダメージが増えます。パーマやカラーリングをしているロングヘアの人は、丁寧に乾かしましょう。
髪を早く乾かすドライヤーのコツ

髪を早く乾かすドライヤーのコツは以下のとおりです。
- マイクロファイバータオルを使う
- 速乾スプレーを活用する
- 換気の良い場所で乾かす
マイクロファイバータオルを使う
マイクロファイバータオルは更年期で薄くなった髪や細くなった髪におすすめです。通常のタオルと比べて5〜7倍もの吸水性があり、他にも以下のメリットがあります。
- 摩擦が少ない
- 軽量で負担が軽減される
- 髪が絡まりにくい
- 衛生的で速乾性がある
使い方のポイントは「こする」のではなく「押さえる」ことです。濡れた髪に優しくタオルを当て、軽く押さえるように水分を吸収させてください。髪へのダメージを最小限に抑えながら、効率よく水分を取り除けます。更年期の髪は傷みやすいので、従来のゴシゴシとこするタオルドライは避けましょう。
速乾スプレーを活用する

速乾スプレーを正しく使えば、乾かす時間を最大50%も短縮できます。速乾スプレーは洗髪後のタオルドライが終わった後に使用するのが効果的です。髪全体に均一にスプレーすれば、ドライヤーの熱が効率よく伝わります。更年期の細毛や薄毛に悩む人は、アミノ酸系成分配合の速乾スプレーがぴったりです。
速乾スプレーを使用する際は、根元から毛先に向かって10〜15cm離し、スプレー後は指で髪をほぐして成分を均一に広げます。乾かす前にブラッシングをするとさらに効果的です。熱保護成分配合の速乾スプレーを選べば、乾かす時間を短縮しながら髪のダメージも防げます。
速乾スプレーは使用量にも注意が必要です。過剰に使うと逆に髪が重くなるので、適量を守りましょう。アルコールフリータイプは髪の乾燥を防ぐので、髪の保湿が気になる人におすすめです。
換気の良い場所で乾かす
髪の毛を早く乾かすためには、換気の良い場所でドライヤーを使用しましょう。浴室や窓を開けた部屋など、空気の流れが良い場所を選ぶと髪の乾燥時間を大幅に短縮できます。更年期世代の髪は若い頃と比べて細くなっているため、換気の良い環境ではより早く乾きます。効率的に髪を乾かす方法は以下のとおりです。
- 浴室での換気扇を使用する
- 窓を開けて自然の風を取り入れる
- 扇風機やサーキュレーターを併用する
換気の良い場所で乾かすメリットは、髪の内部に湿気が残りにくくなることです。髪のうねりや広がりを防止する効果も期待できます。更年期世代の髪は水分保持力が低下しているので、髪への負担も軽減されます。
ドライヤーで乾かすときの注意点

ドライヤーで乾かすときの注意点は以下のとおりです。
- ドライヤーを適度に振る
- 髪とドライヤーの適切な距離を保つ
- 温風を一か所に当て続けない
ドライヤーを適度に振る

ドライヤーは同じ場所に熱風を当て続けると髪や頭皮にダメージを与えるため、適度に振りながら使用することが大切です。特に更年期の髪は熱に敏感になっているため、熱を分散させることでダメージを抑えられます。振る動作には、頭皮の血行を促進する効果も期待できます。
ドライヤーを使用する際は5〜10cm程度の小さな範囲で振り、円を描くように動かしましょう。根元から毛先に向かって動かし、早すぎず遅すぎないリズムを保つことも大切です。
髪とドライヤーの適切な距離を保つ
髪を乾かす際は、ドライヤーと髪の適切な距離を保ちましょう。理想的な距離は15〜20cm程度です。近すぎる距離でドライヤーを使用すると、以下の問題が生じます。
- 過度の熱ダメージ
- 頭皮の乾燥
- かゆみやフケ
- 薄毛や抜け毛の悪化
髪質が細くなっている場合は、さらに5cm程度距離を取りましょう。ドライヤーの熱さは、使用前に手の甲で確認すると適切な距離を保ちやすくなります。熱すぎると感じる場合は、もう少し距離を取ってください。髪との適切な距離は、ドライヤーの説明書に記載されていることが多いため、使用前に目を通しておきましょう。
温風を一か所に当て続けない
温風を一か所に当て続けるのは注意が必要です。髪の水分が過剰に奪われて乾燥したり、髪のタンパク質が変性してパサつきや切れ毛の原因になったりします。キューティクルが損傷すると、髪の保護機能が低下し、頭皮の血行が悪くなって抜け毛リスクが高まることもあります。
ダメージを防ぐためには、ドライヤーを動かしながら全体にまんべんなく温風を当てることが大切です。一か所に10秒以上は温風を当てないようにしてください。薄毛や抜け毛が気になる部分には特に注意が必要です。優しく短時間で乾かすことを心がけましょう。
まとめ

ドライヤーでの正しい乾かし方は、更年期世代の髪の悩みを大きく改善する助けになります。タオルドライで水分を取った後は、根元から温風で乾かします。毛先は弱めの温風で優しく仕上げ、最後に冷風で引き締めるのが効果的です。基本を踏まえ、悩みに合わせた乾かし方を実践することが薄毛や細毛対策になります。
ボリュームが欲しい人は根元を立ち上げるように、くせ毛に悩む方はブラシで引っ張りながら乾かしましょう。髪質や長さに応じたテクニックを使い分けることで効果的なケアができます。毎日のドライヤー時間を見直して、健やかな髪を育てましょう。
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